トカゲの症例

動き方が変なエボシカメレオン

当院では犬猫以外のエキゾチックアニマルと呼ばれる動物たち(うさぎ、ハムスター、チンチラ、フクロモモンガ、ハリネズミ…など)や爬虫類の診察もおこなっておりまして、時々動き方がおかしな爬虫類の患者さんが来院されることがあります。

その中でも多いのは「代謝性骨疾患」と呼ばれる疾患です。この病気になる原因は、カルシウム不足ビタミンD不足紫外線不足が考えられ、症状としては、震え、歩行困難、測定過大、ケイレン発作、腸のうっ滞、運動失調、反射亢進、総排泄腔脱などが早期にみられ、重度な症例になると骨の変形が現れてきます。

↓先日来院されたエボシカメレオンちゃんも歩き方がおかしいという主訴で来院されました。

診断

身体検査で異常な姿勢や歩き方になっていないか、食事内容の聞き取り(カルシウムを添加しているかどうか)、紫外線ランプの設置状況などをお聞きしてこの疾患かどうかを疑っていきます。また、X線検査やCT検査などを行うと、骨の変形や骨密度の低下がみられる場合もあります。

治療

1~3ヶ月間、正常に活動できるようになるまでグルコン酸カルシウムの投与を1日2回行います。

栄養管理(カルシウム剤やビタミンDなど)

ダスティング・・・餌のコオロギなどの昆虫は、リンに対してカルシウムやビタミンAの含有量が少ないため、昆虫に直接カルシウム剤やビタミン剤をまぶしてから給餌します。

紫外線照射

自然界ではビタミンDは紫外線を浴びることで合成されます。飼育環境で紫外線が不足する原因は、紫外線を含まないランプを使用している、ガラス越しの照射や日光浴(紫外線はガラスを透過しない)、紫外線ランプの劣化による紫外線不足(紫外線ランプは6~12か月毎の交換が必要)などが考えられます。

飼育温度

爬虫類は変温動物であるため、温度管理が大切です。代謝性骨疾患のため状態が悪い場合は、至適温度上限近くで温度管理をした方が良いです。

 

上のエボシカメレオンちゃんはカルシウム剤の投与を開始したところ、徐々に様子が改善してきました。

UVランプ、カルシウム剤、飼育温度などが大切ですので様子がおかしくなる前に注意してみてください。

垂水オアシス動物病院