ビデオオトスコープについて

ビデオオトスコープを用いた外耳炎の治療法(耳垢除去、ビデオオトスコープと半導体レーザーで耳道内の腫瘤切除)

ビデオオトスコープ検査・治療をご希望の方へ

垂水オアシス動物病院では専門診療の一つとしてビデオオトスコープ(耳内視鏡)を用いて外耳炎の治療を行っています。ビデオオトスコープを用いると、耳道内を拡大して鮮明に観察でき、今まではほとんど見ることができなかった鼓膜も容易に観察できるようになりました。
しかし、ビデオオトスコープは観察するだけの検査器具ではありません。胃カメラのような内視鏡と同じようにカテーテルや鉗子、半導体レーザーのファイバーを耳道内に挿入することで、耳道洗浄や異物、耳垢の除去、腫瘍の蒸散や摘出が可能となります。つまり、検査と同時に治療を行うことができる機器なのです。
慢性化した外耳炎は、通常の外耳洗浄や抗生物質の投与だけでは改善しないことが多く、
治療に苦慮することも珍しくありませんでした。しかし、ビデオオトスコープを利用することにより、従来の方法では治療できなかった外耳炎も改善させることができるようになってきています。

①Before

手前はキレイですが、鼓膜付近には耳垢が大量に貯まっています。

②After

鼓膜付近の耳垢はほぼ除去できました。

③途中の様子

細いマジックハンドのような器具を、細い器具の孔から入れます。
モニターで観察しつつ耳垢を少しずつ取り除いていきます。

④Before

鼓膜付近に毛が落ち込んで堆積しており、こういった毛が痒みを引き起こすといわれています。

⑤After

鼓膜付近の堆積した毛を取り除きました。
 

ビデオオトスコープの適応

異物の除去

耳道内に異物が入り込み外耳炎症状を示すことがあります。
また、毛や耳垢が絡み合ってできた塊が、耳の孔深くの鼓膜付近に堆積していることもあり、従来の方法では摘出不可能でしたがビデオオトスコープを用いると容易に異物を摘出することができます。

耳道奥深くに毛や耳垢が落ち込んでいます

耳道奥深くに毛や耳垢が落ち込んでいます

ビデオオトスコープで摘出しました

ビデオオトスコープで摘出しました
 

慢性外耳炎・難治性外耳炎

当院では、経過の長い慢性外耳炎の治療に積極的に取り組んでいます。まずご来院頂きビデオオトスコープの適応を判断します。また、難治性外耳炎ではビデオオトスコープによる処置を継続して実施しなければならない場合もあります。

Before洗浄前

Before洗浄前

Afterビデオオトスコープにて洗浄後

Afterビデオオトスコープにて洗浄後
 

耳道腫瘍の切除・生検

耳道内には腫瘍が形成されることがあります。腫瘍により耳道の物理的な圧迫による狭窄や二次感染がおき、耳の中が化膿しているような状態、耳だれ(耳漏)になってしまうことがあります。良性のポリープや耳垢腺腫であればビデオオトスコープでは生検鉗子や半導体レーザーを用いて、低侵襲で切除生検や腫瘍の蒸散を行うことができます。
耳道腫瘍の切除・生検 1
耳道腫瘍の切除・生検 2
 
耳道腫瘍の切除・生検 3
まずはお気軽にご来院下さい。