トカゲの症例

骨折したトカゲモドキ

当院では爬虫類の患者さんも診察をしておりまして、トカゲやトカゲモドキがよく来院されています。今回来院されたトカゲモドキさんは左後ろ足が変な方向に曲がっており、左足を使わないという主訴で来院されました。レントゲン検査をしてみると何らかの原因で左後足の大腿骨(太ももの骨)を骨折してしまっていました。

飼育環境の問題やカルシウム不足やビタミンD不足などにより、代謝性骨疾患といって骨密度が下がってしまい骨折が起こることがあるため、まずはその辺りを見直して改善する必要があります。骨折した場合、犬や猫などサイズ感が大きい生き物であれば、プレート法やピンニングなどで骨折を問題無く治療することが可能なのですが、今回のような極小サイズの生きものでは手術した方がリスクが高いことも考えられるため、今回は保存療法(安静に過ごす)を選択しました。

すると…、

↑左の大腿骨が折れて一部重なっていましたが…

 

↑仮骨が出て来て癒合が進んでいます(骨折から5週間後)

 

↑折れていた骨がほぼ癒合しました(骨折から3か月後)

 

安静にすることで自然に治るとは生き物の力は凄いなといつも思わされます。