ヘビの症例

ヘビのアイキャップ遺残(スペクタクル遺残)

両生類と爬虫類の診察もおこなっていることもあり、垂水オアシス動物病院には時々ヘビの患者さんが来院されます。

これを見ている方の中には「えっ、ヘビなんて飼っている人居るの?」と思う方もいらっしゃることでしょう。じつはここ最近でも女性の方も爬虫類を飼育されている方が増えてきています。

ちなみに、女優のガッキーこと新垣結衣さんもヘビではないもののヒョウモントカゲモドキを飼育されているとか。

別記事⇒ヒョウモントカゲモドキ

先日、脱皮が上手くいかず、スペクタクル遺残(アイキャップ遺残)を起こしたヘビさんが来院されましたので、今回はこのアイキャップ遺残について。

↑脱皮後にアイキャップが遺残していました

魚と同じように、ヘビには瞼(まぶた)が無く、まばたきをしない生き物です。そのかわりに眼の角膜の外側にスペクタクルと呼ばれる透明な膜が存在しており、脱皮と同時に脱落するようになっています。

ただ、脱皮後にも関わらず、このスペクタクルが取れずに残ってしまうことがあります。こうした時は、まず、湿らしたティッシュなどを敷いた容器にいれておき、翌日に水で湿らせたティッシュやコットンなどでやさしく拭くようにします。スペクタクルが簡単に剥がれない場合は、再度、湿度を高くした容器に入れてを繰り返します。

どうしても取れない場合は、ピンセットなどで角膜を傷つけないように慎重にアイキャップを取り除きます。

難しそうな時は角膜を傷つけると危険なため、簡単に取れない場合は無理をせずに動物病院への受診をお勧めします。